Japanese
English
臨床
足関節の受傷メカニズムを紐解く
-―底屈位と背屈位に着目した2×2(ツー・バイ・ツー)分類―
Unraveling the mechanism of injury of the ankle joint;2×2 classification focus on plantar flexion and dorsiflexion position
小関 和彦
1
Kazuhiko KOSEKI
1
1泉整形外科病院
キーワード:
Ankle malleolus fracture
,
Mechanism of injury
,
Classification
Keyword:
Ankle malleolus fracture
,
Mechanism of injury
,
Classification
pp.1093-1098
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003098
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:足関節果部骨折のLauge–Hansen分類は実臨床に即しているものの理解しにくい一面もある。筆者は理解を妨げていると考えられる足部の肢位を除外した新しい分類を提案した。足関節の主な運動方向である背屈と底屈方向と,内旋と内かえし,外旋と外かえしをひとまとめにした,2×2の方向で次の4つの型に分類した。① 底屈–内旋・内かえし損傷:前距腓靱帯損傷または外果裂離骨折,② 背屈–内旋・内かえし損傷:内果の縦骨折または外果の横骨折,③ 底屈–外旋・外かえし損傷(stage 1~4):腓骨遠位の斜骨折を伴う骨折型(Lauge–Hansen分類のSER損傷に相当),④ 背屈–外旋・外かえし損傷(stage 1~4):腓骨高位の骨折を伴う骨折型(Lauge–Hansen分類のPER損傷に相当)の4つである。近年はAO分類が一般的になりつつあるが,AO分類は画像を当てはめる分類であり,受傷肢位と受傷の順番を理解していないとMaisonneuve骨折のような腓骨高位の骨折を見逃してしまう可能性もある。Lauge–Hansen分類を修正した今回提案する2×2分類は簡便で理解しやすく,有用であると考える。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.