特集 変形性足関節症の最新の治療
扉
田中 康仁
pp.224-224
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002894
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超高齢社会の到来とともに,これまでは比較的まれと言われていた変形性足関節症の患者数が増加し,日常診療でも治療する機会が増えてきている。変形性足関節症の原因としては一般的には外傷後関節症が多いと言われているが,高齢者の変形性関節症では膝関節と同様に内反型変形性関節症が多くを占める。末期変形性足関節症の主観的な障害の程度は,同じ下肢の変形性股関節症と障害の程度は変わらず,外傷後足関節症では比較的若い人も多いために,生涯にわたり長期に障害が持続することになる。そのため有効な治療法を提案できれば恩恵は大きい。高齢者においてはピロリン酸カルシウムの沈着により関節症性変化をきたす例が増えており,著しい疼痛を訴えることもある。また,結晶沈着性関節症であるために,足関節だけではなく周辺関節にも注意を払う必要がある。
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