特集 寛骨臼骨切り術の合併症低減と早期回復を目指して
扉
名越 智
pp.1608-1608
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002374
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寛骨臼形成不全は,本邦では若年女性に生じることが多い。軽微な画像所見の割に痛みは激烈なことがあり,自分の股関節が壊れるのではないかという不安にかられる場合がある。その多くは人工股関節置換術が適応されづらい若年者であり,関節温存療法として寛骨臼の構築学的再建目的に寛骨臼骨切り術が適応される。手術は正確な寛骨臼骨切りと適切な回転・移動による症状の軽減,長期にわたる股関節機能の維持を目的とするが,その手術手技は容易ではなく,様々なピットフォールに注意が必要である。特に神経障害や大量出血,偽関節あるいは関節症性変化の早期進行は長期予後に悪影響があり,これらの課題を克服しなければならない。
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