特集 早期変形性膝関節症の診断と治療
扉
石島 旨章
pp.252-252
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001644
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有病率の高い慢性疾患に対する疾病対策の基本は,早期診断と早期治療である。狭心症や心筋梗塞のリスク因子としての高血圧については,早期診断と早期治療が進んだことで,狭心症や心筋梗塞の発症率を低下させた。このようなことの積み重ねが,現在の本邦の超長寿社会の実現につながっている。この超長寿社会において,変形性膝関節症の有病率は,40歳以上の男性で42%,女性で62.4%,そして80歳以上の男性では50%を超え,女性では80%を超えている1)。つまり,変形性膝関節症の有病率は,高血圧や糖尿病,そして高脂血症といったメタボリックシンドロームの代表的原因疾患の有病率よりも高いのである。
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