整形外科手術 名人のknow-how
Tommy John手術の原法
-—Jobe-Yocum法—
三幡 輝久
1
Teruhisa MIHATA
1
1大阪医科大学,整形外科学教室
pp.246-251
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001643
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肘内側側副靱帯損傷に対するTommy John手術(肘内側側副靱帯再建術)はDr. Frank Jobe(図1 A)により考案された手術方法であり1),Dr. Jobeが世界で最初にこの手術を受けたメジャーリーガーTommy John投手(図1 B)の勇気を讃えて手術名をTommy John手術と名づけた。この手術の原法は骨孔に移植腱を8の字に通す方法であり,のちにDr. Jobeの弟子であるDr. Yocum(図1 C)に引き継がれたため2)3),ここではJobe-Yocum法として紹介する(図2)。筆者は,日本人で唯一のDr. Jobeのfellowであり,Dr. Jobeから直接Tommy John手術を学んで以降15年以上の間,原法であるJobe-Yocum法によるTommy John手術を行っている。多くは学生選手であるが,筆者がTommy John手術を行った全選手が元のレベル以上に復帰していることから,Jobe-Yocum法は数多くの肘内側側副靱帯再建術の中でも最も優れた術式であるといえる。本稿では,このJobe-Yocum法によるTommy John手術のポイントを紹介する。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.