整形外科手術 名人のknow-how
骨移植を要さない骨盤骨切り術(angulated innominate osteotomy;AIO)
亀ヶ谷 真琴
1
,
髙橋 大介
2
Makoto KAMEGAYA
1
,
Daisuke TAKAHASHI
2
1千葉こどもとおとなの整形外科
2北海道大学大学院医学研究院,整形外科学教室
pp.1606-1609
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001513
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発育性臼蓋形成不全(developmental dysplasia of the hip;DDH)の手術的治療における大きな転換期は1950年前後にある。それ以前のDDHの手術的治療は,大腿骨減捻内反骨切り術を代表とする大腿骨側手術が一般的であった。しかし,術後の再外反や亜脱臼,それに伴う臼蓋形成不全の遺残が問題点となり,それらを解決する手段として,臼蓋側に直接手を加える骨盤骨切り術が脚光を浴びることとなった。本邦においても1960年代からそれらが追試されるようになった。その代表的術式として,Salter法1)とPemberton法2)がほぼ同時に報告され,それらの良好な成績により現在でも手術的治療の主流として世界的に行われている。
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