特集 消化器外科における高齢者手術─各施設の工夫と留意点
Ⅱ.各論 2)高齢者に対する胃癌手術の工夫と留意点
早川 俊輔
1
,
小川 了
1
,
田中 達也
1
,
佐川 弘之
1
,
大久保 友貴
1
,
瀧口 修司
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科消化器外科
キーワード:
高齢者
,
胃癌
,
グレリン
Keyword:
高齢者
,
胃癌
,
グレリン
pp.1533-1540
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002415
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わが国のNCD(National Clinical Database)の集計データによれば,胃癌手術の年齢別の分布は2016年時点で,60歳未満:14.5%,60~65歳:10.4%,65~70歳:18.5%,70~75歳:17.6%,75~80歳:17.4%,80歳以上:21.4%であり,胃全摘では60歳未満:12.6%,60~65歳:10.3%,65~70歳:19.6%,70~75歳:19.5%,75~80歳:19.0%,80歳以上:19.0%である1)。一般的に高齢者と定義される75歳以上で胃切除:38.8%,胃全摘:38.0%と非常に大きな割合を占め,今後,高齢社会の進行に伴い,さらに増加していくと考えられる。社会的な状況を勘案すると,高齢者胃癌に対する手術はいまや胃癌治療のメインテーマになりつつあると言っても過言ではない。
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