特集 特集肝胆膵外科におけるConversion Surgery
Ⅰ.総論 3)肝・胆道・膵癌におけるConversion Surgeryの意義─腫瘍内科医の立場から
古瀬 純司
1
1杏林大学医学部腫瘍内科学
キーワード:
肝・胆道・膵癌
,
薬物療法
,
Conversion Surgery
Keyword:
肝・胆道・膵癌
,
薬物療法
,
Conversion Surgery
pp.1413-1418
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001853
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わが国の「がんの統計」によると,肝・胆道・膵癌の5年生存割合は肝癌33.5%,胆道癌23.9%,膵癌7.9%とされ,他の消化器癌に比べ,きわめて予後不良である。固形がん治療の原則は早期診断と治癒切除であるが,肝炎ウイルスなどの経過観察中に発見される肝細胞癌を除くと,肝・胆道・膵癌は早期診断が難しく,切除不能の進行した状態で診断される場合が多い。切除不能例に対しては多くの場合,薬物療法による全身治療が選択されるが,肝・胆道・膵癌は従来,薬物抵抗性の疾患とされ,増悪を抑えて延命を図ることが主たる目的となっていた。
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