巻頭言
なぜアトピー性皮膚炎は治りにくいのか
片岡 葉子
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構 呼吸器・アレルギーセンター大阪はびきの医療センター皮膚科主任部長
pp.409-410
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hiJ.0000000044
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医学の進歩は目覚ましく,病態の解明とともに創薬も進み,以前は難治であった疾患でさえ長期予後やQOL の改善が期待される時代になった。これは皮膚科領域においても同様である。しかし,アトピー性皮膚炎はどうだろうか。重症の症状が遷延し,社会生活にも支障をきたしている患者がいまだに数多く存在する。現在の施設に勤務して20 年間,数多くの重症アトピー性皮膚炎患者の長期寛解維持に取り組むなかで,複数の盲点が本症の適切な治療を妨げていることに筆者は気づくようになった。
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