- 有料閲覧
- 文献概要
9月号のテーマである第40回日本乾癬学会が終了した。繰返しで恐縮だが,恐れ多くも筆者が会長であり,教授以外が本学会の会長となるのは2人目,クリニック勤務医では初である。力不足の会長であるが,組織委員の先生方をはじめご参会頂いた先生方や多くの企業の皆様のご協力の賜物で事故も無く終了できた。テーマは “シン乾癬” ながら札幌には未だ新幹線は現れず看板に偽りありである。当初,新幹線最北端の函館での開催も考えたが,札幌の方が遙かに航空ネットワークが良い。夏期開催のリスクは天候,特に台風ぐらいである。航空機は横風に弱くこの点新幹線に軍配が上がる。しかし,近年台風が北海道直撃するとはいっても1年に1度程度であり確率的にはごくごく低い。天候に関して楽観していたところ,あろうことか瓢箪からあらぬ駒が出てしまった。開催前だしぬけに日本付近で台風が発生し,神よ! 悪魔よ! 太平洋沿岸を通過する予報である。札幌に影響は無いが本州の各大都市空港に影響が出そうである。参加者が激減すれば赤字となり,大きな組織を持たぬ筆者は死活問題である。サラ金から闇金を渡り歩く哀れな筆者の姿が目に浮かぶ。ならば一か八か大勝負に出よう。天候による欠航なんぞ航空会社は責任をとらぬが,航空会社が原因であれば多額の損害賠償ができるかもしれぬ。答えは一つ爆破予告である。完全な犯罪であるが,実は筆者は無罪となる天才的方法を編み出している。うっかりその詳細を記すと日本中の皮膚科医が飛行機爆破なんぞを企ててしまうためやめておくが,たとえ逮捕されたとて “記憶にございません” で貫き通す予定である。これは便利な言葉で “忘れた” では悪行をやったことが否定できず,さりとて “やってない” は嘘となる。しかし,教授でない力不足の会長が行う学会を邪魔する台風もまた力が無かった。何と直撃した台風による航空機欠航は奇跡的に殆ど無く,遅延はあったが大勢の参加者で会場が賑わったのはまさに僥倖であった。
Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

