Japanese
English
特集 膠原病
遮光のみで経過をみているLupus Erythematosus Tumidusの男性例
Lupus erythematosus tumidus being observed with sun protection alone
奥澤 愛美
1
,
端本 宇志
1
,
藤本 典宏
1
,
佐藤 貴浩
1
Manami OKUZAWA
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
,
Norihiro FUJIMOTO
1
,
Takahiro SATOH
1
1防衛医科大学校,皮膚科学講座(主任:佐藤貴浩教授)
キーワード:
lupus erythematosus tumidus
,
皮膚エリテマトーデス
Keyword:
lupus erythematosus tumidus
,
皮膚エリテマトーデス
pp.2111-2114
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003672
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
32歳,男性。10年来冬季に出現する頰部紅斑で受診した。初診時,右頰部に境界明瞭で浸潤を触れる鱗屑を伴わない紅斑があり,経過中に左頰にも同様の紅斑が出現した。病理組織学的検査で毛包周囲のリンパ球浸潤と真皮全層性のムチン沈着があり,蛍光抗体直接法で表皮真皮境界部にIgMが沈着していた。Lupus erythematosus tumidusと診断した。血液検査では,抗核抗体,抗DNA抗体,抗Sm抗体は陰性で白血球,リンパ球と補体の軽度低下のみがみられた。他臓器病変はなく,遮光のみで改善した。過去の報告から,血清学的異常を伴う例では全身加療を要する傾向があり,蛍光抗体直接法陽性例や光線照射で再現されない例など,Kuhnらの診断基準に合致しない特徴を示す例も散見された。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.