Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
脂漏性角化症を合併した色素沈着型乳頭状Bowen病の1例
Pigmented papillated Bowen disease with seborrheic keratosis
岳﨑 彩香
1
,
中井 浩三
1
,
楠谷 尚
1
,
大迫 順子
1
,
大澤 政彦
2
,
田中 勝
3
,
外川 八英
4
,
鶴田 大輔
1
Ayaka OKAZAKI
1
,
Kozo NAKAI
1
,
Nao KUSUTANI
1
,
Junko SOWA-OSAKO
1
,
Masahiko OHSAWA
2
,
Masaru TANAKA
3
,
Yaei TOGAWA
4
,
Daisuke TSURUTA
1
1大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
2同,診断病理・病理病態学
3東京女子医科大学東医療センター,皮膚科
4千葉大学大学院医学研究科,皮膚科学
キーワード:
色素沈着型乳頭状Bowen病
,
脂漏性角化症
,
ヒトパピローマウイルス
Keyword:
色素沈着型乳頭状Bowen病
,
脂漏性角化症
,
ヒトパピローマウイルス
pp.466-469
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003188
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80歳,男性。顔面日光角化症と有棘細胞癌の既往あり。初診数カ月前より,右鼻背部に黒褐色結節が出現し,徐々に増大した。初診時,6×7mm大の扁平な黒褐色結節があった。ダーモスコピーでは面皰様開孔や外方向性乳頭状増殖,不規則なfissures/ridgesなどがみられ,脂漏性角化症を疑った。病理所見では表皮の乳頭状増殖,表皮上層にhaloを伴う表皮角化細胞が存在しており,基底細胞様細胞の増殖がみられる部分があった。さらに,異型表皮角化細胞が増殖しており,脂漏性角化症と色素沈着型乳頭状Bowen病の合併の可能性を考えた。ダーモスコピーで脂漏性角化症を疑う所見であっても,悪性腫瘍鑑別のため生検を考慮する必要があると考える。
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