２ コンタクトレンズセンサーによる24時間眼圧変動

眼圧が高くないにもかかわらず，緑内障が進行してしまうということは，眼科医であれば誰もが経験することである。しかし，現時点でエビデンスのある治療となると，さらに眼圧を下げるのみである。そのためついつい眼圧の値に注目をしてしまうのであるが，眼圧が高くないにもかかわらず，進行する症例があるのであれば，他の因子についても考える余地が十分あると思われる。実際緑内障は多因子による疾患であると考えられ，ひとつの因子のみに対応した治療をしたとしても，結果に直結しない場合もある。今後，緑内障の進行に関する，さまざまな因子について研究が進められると思われるが，今回は24時間眼圧変動という因子について注目したい。