特集 霰粒腫とMGD
4 霰粒腫とMGDの診断(マイボグラフィーの所見も含めて)
有田 玲子
1
1伊藤医院(さいたま市)/LIME研究会
キーワード:
マイボグラフィー
,
マイボーム腺
,
霰粒腫
,
マイボーム腺機能不全
,
麦粒腫
Keyword:
マイボグラフィー
,
マイボーム腺
,
霰粒腫
,
マイボーム腺機能不全
,
麦粒腫
pp.945-952
発行日 2021年10月5日
Published Date 2021/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002295
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ドライアイの主因として,マイボーム腺機能不全(以下,MGD)はいまや国際的ホットトピックスとして注目されている。MGDがマイボーム腺のびまん性の疾患であるならば,霰粒腫はマイボーム腺の局所性の疾患の典型例である。MGDも霰粒腫も診断として重要なのは,問診や細隙灯顕微鏡所見であることは言うまでもないが,近年,マイボグラフィーの診断ツールとしての有用性も注目されている。Aritaらが世界で初めて赤外光を用いた非侵襲的マイボグラフィーは1),その再現性,客観性の高さ,侵襲性の低さからマイボーム腺の形態を観察する方法の国際標準として認知されており2),マイボーム腺関連疾患やocular surface疾患の病態解明や治療法の評価などに役立ってきた3)。今回は,そのなかでもマイボグラフィーが最も価値を発揮できる疾患であるMGDと霰粒腫の診断について解説する。
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