綜説
ロービジョンケアの最近の話題
加藤 聡
1
1東京大学医学部眼科学教室
キーワード:
身体障害者福祉法
,
ロービジョンケアネットワーク
,
スマートサイト
,
暗所視支援眼鏡
,
網膜走査型レーザアイウェア
Keyword:
身体障害者福祉法
,
ロービジョンケアネットワーク
,
スマートサイト
,
暗所視支援眼鏡
,
網膜走査型レーザアイウェア
pp.865-873
発行日 2020年9月5日
Published Date 2020/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001797
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年になり,本邦でも眼科領域においてロービジョンケアへの関心が高まってきている。その経緯として,現在では日本眼科学会の関連学会のひとつとなっている日本ロービジョン学会が2000年に設立され,眼科医に徐々にロービジョンケアという言葉が浸透してきた。さらに,2009年に日本眼科医会が「日本における視覚障害の社会的コスト」という報告1)で,視覚障害の疾病負担は個人,社会にとって多大であり,この負担は金銭価値に換算し8兆8,000億円に及び,視覚障害による社会的損失を明らかにしたことで,社会にもロービジョンケアの重要性を訴えることができた。そのうえ,2012年4月の診療報酬の改定により,「ロービジョン検査判断料」の算定が可能になったということが挙げられる。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.