特集 網膜色素変性の治療
序論
飯島 裕幸
1
1山梨大学大学院総合研究部眼科学
pp.633-634
発行日 2020年7月5日
Published Date 2020/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001721
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「網膜色素変性は遺伝性で進行性の網膜の病気です。進行が速いと寿命のある間に失明することもあります。現在のところ有効な治療はありません。」網膜色素変性の診断がついた後,患者さんにはこのような歯がゆい説明を長年繰り返してきました。しかし2017年の日本眼科学会評議員会指名講演,「眼科のトランスレーショナルリサーチ」で2名の演者が網膜色素変性を取り上げるなど,近年,本症をターゲットとした遺伝子治療,再生移植医療,人工網膜など,多くの治療研究が世界中で急速に進歩しています。その結果,本症で失われた視覚を取り戻す治療が現実的になってきました。そこで,本特集では患者さんから治療の進歩状況を尋ねられることも多い実地医科の先生方の参考となるよう最新の情報をお届けいたします。
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