臨床報告
眼瞼毛包上皮腫の2例
高木 健一
1,2
,
吉川 洋
1
,
田邉 美香
1
,
園田 康平
1
1九州大学大学院医学研究院眼科学分野
2独立行政法人国立病院機構小倉医療センター眼科
キーワード:
眼瞼毛包上皮腫
,
基底細胞癌
,
マイボーム腺
,
CD34
,
bcl-2
,
H-E染色
Keyword:
眼瞼毛包上皮腫
,
基底細胞癌
,
マイボーム腺
,
CD34
,
bcl-2
,
H-E染色
pp.777-781
発行日 2019年7月5日
Published Date 2019/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001245
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要 約
目的
眼瞼に孤発性毛包上皮腫を認めた2例について報告する。
症例
症例1は90歳男性。1年前に右上眼瞼腫瘤を自覚し,初診。右上眼瞼瞼縁内側に4mm大の白色で境界明瞭な腫瘍を認めた。症例2は82歳男性。5年前から存在している左上眼瞼腫瘍切除を希望し,初診。左上眼瞼瞼縁外側に7mm大で黄白色,中心に潰瘍を伴う境界明瞭な腫瘍を認めた。2例とも腫瘍を単純切除したところ,切除組織はH-E染色で多彩な胞巣を伴う腫瘍が間質細胞とともに増殖,類基底細胞が柵状配列を伴い増殖しており,角質嚢胞も認めた。免疫染色ではCD34が腫瘍間質に陽性でbcl-2が腫瘍胞巣に強陽性であり,毛包上皮腫と診断した。
結論
眼瞼にも毛包上皮腫が発生し得るため,鑑別診断として重要である。
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