症例
唾液腺に発生した基底細胞腺腫の2例
鈴木 秀明
1
,
小林 正周
,
鈴木 賢一
,
松本 敬子
,
冨田 快
,
水村 直
,
白神 伸之
,
志村 英二
,
和田 弘太
1東邦大学医療センター大森病院 放射線科
キーワード:
顎下腺腫瘍
,
耳下腺腫瘍
,
MRI
,
腺腫
,
X線CT
Keyword:
Adenoma
,
Parotid Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Submandibular Gland Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.327-331
発行日 2017年2月10日
Published Date 2017/2/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017145744
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症例1は57歳女性で、1年以上前から右耳下方の無痛性腫瘤を自覚した。単純CTで腫瘍は軟部濃度を示し、造影CTでは大部分は均一に増強され部分的に増強効果の乏しい領域がみられた。周囲耳下腺と比較してT2強調像、T1強調像で共に低信号を示し、内部に出血と考えられる脂肪抑制T1強調像での高信号域を含み、T2強調像で低信号を示す被膜構造を認めた。右耳下腺腫瘍切除術を施行し、基底細胞腺腫と診断した。症例2は24歳女性で、無痛性の右顎下腺腫瘤を自覚した。造影CTで右顎下腺に軽度低吸収を示す10mmの境界明瞭な類円形結節を認めた。結節は正常顎下腺と比較してT2強調像、STIR像でわずかに高信号、T1強調像で等信号、拡散強調像で著明な高信号を認めた。右顎下腺全摘術を施行し、基底細胞腺腫と診断した。
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