症例
美容用高周波温熱治療器施術により出現し、再現可能であった全身性蕁麻疹の1例
足立 厚子
1
,
井上 友介
,
山本 篤志
,
加古 覚
1兵庫県立加古川医療センター 皮膚科
キーワード:
温熱療法
,
蕁麻疹
,
電磁場
,
放射線障害
,
高周波
Keyword:
Electromagnetic Fields
,
Hyperthermia, Induced
,
Radiation Injuries
,
Urticaria
pp.69-72
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149793
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27歳女。3年前よりエステサロンに勤務し、毎日数時間高周波温熱治療器を用いて施術していた。初診8日前に、高周波温熱治療器を用いて客に施術を開始したところ、30分後に耳介後部から始まり、背部から下肢に広がり、全身に拡大するそう痒を伴う膨疹が出現した。施術終了30分後に皮疹は消退したが、翌日以降も同様の症状が出現したため、当科を受診した。高周波温熱治療器を持参してもらい、患者の同意のうえで被施術者として誘発テストを行ったところ、開始1分後に背部に違和感が生じ蕁麻疹が出現、25分後には全身に地図状蕁麻疹が拡大した。以上より、高周波温熱治療器の電磁波による蕁麻疹と診断された。
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