特集 小児日常診療でその薬を使うとき・使うべきでないとき
III アレルギー
36.アトピー性皮膚炎と抗ヒスタミン薬
室田 浩之
1
1大阪大学 大学院医学系研究科情報統合医学講座皮膚科学教室
キーワード:
Histamine Antagonists
,
蕁麻疹
,
そう痒症
,
皮膚炎-アトピー性
,
花粉症
,
禁忌(治療)
Keyword:
Dermatitis, Atopic
,
Histamine Antagonists
,
Rhinitis, Allergic, Seasonal
,
Pruritus
,
Urticaria
pp.1586-1587
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017086308
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肥満細胞の脱顆粒で組織中に放出されたヒスタミンは,H1 受容体に作用することで血管透過性亢進・血管拡張・痒みなどの症状を引き起こす.抗ヒスタミン薬はH1受容体拮抗作用によりこれらの症状を改善するほか,ケミカルメディエーター遊離抑制,サイトカイン分泌抑制などの作用によりアレルギー炎症を抑制し,アトピー性皮膚炎の難治化に関わる病態を改善する.しかし抗ヒスタミン薬単独でアトピー性皮膚炎症状をコントロールできないため,痒み鎮静を目的とする補助療法として用いられる.
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