増え続けるアレルギー疾患-内科医にできる対策と治療 アレルギー疾患各論
アレルギー性皮膚疾患 かかりつけ医での治療と専門医紹介のタイミング
中村 和子
1
,
蒲原 毅
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Histamine Antagonists
,
Steroids
,
蕁麻疹
,
皮膚炎-アトピー性
,
Tacrolimus
,
紹介と相談
,
家庭医
Keyword:
Dermatitis, Atopic
,
Histamine Antagonists
,
Physicians, Family
,
Referral and Consultation
,
Steroids
,
Urticaria
,
Tacrolimus
pp.1081-1085
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017097361
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蕁麻疹では病歴や臨床経過から病型診断を行い,症状誘発因子のある病型ではその因子の同定を行う.ただし,必ずしも誘発因子があるわけではないので,安易なスクリーニング検査は避けるべきである.蕁麻疹の治療においては,抗ヒスタミン薬の内服にて症状の改善に乏しい場合,原因抗原検索や正確な病型分類が必要な場合には専門医への紹介を検討すべきである.アトピー性皮膚炎の診断基準は,(1)そう痒,(2)特徴的皮疹と分布,(3)慢性・反復性経過,の3項目である.アトピー性皮膚炎の治療においては,約1ヵ月治療を行っても改善しない場合,皮疹が重症である場合,ほかの疾患との鑑別が必要である場合などには,専門医への紹介を考慮すべきである.
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