綜説
色覚異常検診の歴史
矢野 喜正
1
,
中村 かおる
1千葉大学 大学院人文社会科学研究科博士後期課程
キーワード:
医事法制
,
学校保健
,
色覚検査
,
色覚異常
,
集団検診
,
保健医療制度改革
,
労働衛生サービス
,
近代医学史
Keyword:
Color Perception Tests
,
Color Vision Defects
,
Legislation, Medical
,
Mass Screening
,
Occupational Health Services
,
School Health Services
,
Health Care Reform
,
History, Modern 1601-
pp.1473-1483
発行日 2016年11月5日
Published Date 2016/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2017082393
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労働環境および学校保健における色覚異常検診の制度的変遷について述べた。色覚異常検診がどのようにして始まり、学校健康診断の中にどのようにして位置づけられ、その後の度重なる制度改正によってどのように変化してきたかを考察した。また、2002年の「学校保健法施行規則」(学校保健安全法施工規則)の改正で色覚異常検診が検査項目から削除された周辺事情を読み解き、以降現在にわたって色覚異常検診が制度上どのように位置づけられてきたかを検討した。また、色覚異常検診制度にまつわる今後の課題についても述べた。色覚異常検診制度の是非を議論するにあたっては、その主体を明確にし、制度論と戦略論を切り分けた上で、様々な立場からの見地の交差する点を見極める必要がある。
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