私の経験
瞬目不全にマイボーム腺機能不全(MGD)を併発した7歳児の2症例
石川 秀夫
1
1石川眼科医院
キーワード:
Meibom腺
,
眼外傷
,
眼瞼疾患
,
麦粒腫
,
まばたき
Keyword:
Blinking
,
Eyelid Diseases
,
Eye Injuries
,
Hordeolum
,
Meibomian Glands
pp.325-331
発行日 2016年3月5日
Published Date 2016/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016223877
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7歳男児の2症例で、症例1はノートが眼に当たった後に流涙と痛みで眼が開けられない、症例2は右眼が充血し痛みと腫れがあった。詳細な問診で[よく眼をこする][たまに充血する]などの症状があることが分かった。2例ともマイボーム腺組織の形態的異常および瞬目不全を認め、マイボーム腺圧出によりペースト状に固化したマイボームを排出した。マイボーム腺機能不全(MGD)の原因を知る目的で、眼輪筋の動きに着目して瞬目運動、下眼瞼の動きをビデオ撮影し映像を解析した。その結果、眼輪筋の動きの悪さが瞬目不全を引き起こして閉瞼不全となり、マイボーム腺腺腔内部のマイボームを排出するだけの陽圧が掛らないことがMGD発症の原因であると考えられた。
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