連載 特集アドバンストコース
『臨床画像』2016年11月号特集 腎・上部尿路疾患のCT・MRI
扇谷 芳光
1
,
後閑 武彦
1
1昭和大学医学部 放射線医学講座放射線科学部門
pp.241-244
発行日 2017年2月26日
Published Date 2017/2/26
DOI https://doi.org/10.18885/cij.201733020241
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腹部CT・MRIの読影において,腎・上部尿路の病変が疑われる場合はもちろん,病変が疑われない場合にも,偶然に病変が発見されることは少なくない。特に小径腎腫瘤はCT・MRIの普及で偶発的に検出されるようになっている。「小径腎腫瘤時代の充実性腎腫瘤」では,そのCT/MRI診断プロセスが解説されている。一方,嚢胞性腎腫瘤に関しては,「嚢胞性腎腫瘤」において,Bosniak分類による良・悪性の鑑別や治療方針の説明がなされている。腎盂・尿管の腫瘍については「腎盂・尿管病変」で,病期分類,鑑別診断について述べられている。結石については「腎結石・尿路結石」で,その検出,鑑別,またDual–energy CTによる結石の性状診断について解説されている。発熱を主訴で検査されたCTで,腎盂腎炎や腎膿瘍が見つかることも少なくないが,これらについては「感染症」で説明されている。腎臓には,多彩な血管性病変があり,「腎血管性病変」でそれらの解説がなされている。全身疾患の一病変として腎病変が出現することも少なくなく,「全身疾患と腎病変」で,結節性硬化症,vonHippel–Lindau病,IgG4関連疾患が解説されている。外傷については「腎外傷」でその診断とマネージメントについて述べられている。

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