特集 野球肩診療の最前線
野球肩 スマートフォン動画を利用した投球動作の観察と介入
浜田 純一郎
1
,
烏野 大
2
1桑野協立病院整形外科・トレーニング部門
2城西国際大学理学療法学科
キーワード:
投球障害肩(throwing shoulder lesions)
,
投球動作(pitching motion)
,
観察(observation)
,
介入・治療(intervention)
Keyword:
投球障害肩(throwing shoulder lesions)
,
投球動作(pitching motion)
,
観察(observation)
,
介入・治療(intervention)
pp.1051-1058
発行日 2021年10月19日
Published Date 2021/10/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000750
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投球で肩・肘障害を起こす理由は,選手が投球動作を十分に習得してないため不良な投球動作で関節に負荷がかかるからである。投球は並進運動,上体の回転運動,腕の振りの3動作からなる。選手の診察では肩・肘障害を診断し,3動作の問題点と障害の関係を推測することが大切である。尺側手根屈筋炎の選手は手関節を尺屈しボールのコースをインサイドからアウトサイドに変え,肩甲上腕関節内旋制限の選手はボールリリース前に肩関節を水平内転し,離断性骨軟骨炎の選手は手のひらを上から下に使うことが多い。93%の症例は保存的治療で障害を改善できるので,障害の再発や新たな障害の発生防止のため選手の投球動作改善を優先する。
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