特集 整形外科の外傷治療-現状と課題-
Ⅰ. 外傷教育の現状と課題
岡山大学の取り組み
野田 知之
1
,
尾﨑 敏文
2
,
雑賀 建多
2
,
齋藤 太一
2
,
上原 健敬
3
,
島村 安則
4
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科運動器外傷学講座
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体機能再生・再建学講座(整形外科)
3岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域救急・災害医療学講座
4岡山大学大学院医歯薬学総合研究科運動器スポーツ医学講座
pp.24-29
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000264
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・ 整形外科全体にとって整形外傷教育は非常に重要なテーマであり,骨折・外傷に対する知識や手術手技のアップデートは,専攻医だけではなく指導医を含めた多くの整形外科医に求められるところである。しかし,外傷センターにおいて一貫した治療が展開される欧米と比べて,内因性疾患も含めた救命救急センターの整備・充実に重きを置いたわが国では,このようなシステム構築はなされておらず,未だ模索中といえる。
・ 外傷治療のシステム構築や教育には各地の大学医局にその役割が期待されるところであるが,変性疾患の治療に重きが置かれたり,整形外傷が軽視される傾向は否定できない。外傷教育における施設間差,地域差はいまだ存在する。
・ 若手整形外科医への教育のみならず,中堅医師の技術習得や継続学習,指導医の再学習,さらにはセンター化へ向けてのシステム構築とその普及など,解決すべき問題は多い。
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