連載
悪性リンパ腫の"appearances"(第1回) 中枢神経
住田 薫
1
1帝京大学 医学部放射線科学講座
キーワード:
MRI
,
膠芽腫
,
鑑別診断
,
脊髄腫瘍
,
リンパ腫
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
中枢神経系腫瘍
,
リンパ腫-血管内
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Glioblastoma
,
Lymphoma
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Spinal Cord Neoplasms
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Central Nervous System Neoplasms
pp.106-111
発行日 2018年1月26日
Published Date 2018/1/26
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2018090589
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中枢神経悪性リンパ腫はリンパ腫全体の2%で認められる。比較的まれではあるが, 近年は増加しているといわれており,脳腫瘍全体の5%程度を占め,原発性脳腫瘍では 星細胞腫・髄膜腫に匹敵する。免疫正常では100万人に1人の有病率であるが,免疫不全では250人に1人まで上昇し,免疫抑制薬・ステロイドの使用などが増加に寄与している と考えられている。Sjögren症候群や関節リウマチなどの自己免疫疾患の一部もリスク 因子であり,メトトレキサートなどの化学療法も発症を増加させる。好発年齢は50 〜 70歳代で,やや男性に多い。後天性免疫不全症候群(AIDS)ではより若年で発症する。 AIDS関連悪性リンパ腫は本連載の後の回で改めて解説するためここでは割愛する。中枢神経悪性リンパ腫は,原発性のものと非中枢神経からの二次性浸潤に分けられるが, 比較的二次性のものは少なく(7%),二次性の場合は軟膜や髄膜に病変をもつものが多い。再発や中枢神経内播種はよく見られる。
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