特集 真っ先に覚えておきたい画像診断の「サイン」
腹部(肝・胆・膵・脾)
市川 新太郎
1
,
五島 聡
1
1浜松医科大学 放射線診断学講座
キーワード:
類洞閉塞症候群(sinusoidal obstruction syndrome;SOS
,
胆嚢腺筋腫症(adenomyomatosis of gallbladder)
,
膵嚢胞(pancreatic cyst)
Keyword:
類洞閉塞症候群(sinusoidal obstruction syndrome;SOS
,
胆嚢腺筋腫症(adenomyomatosis of gallbladder)
,
膵嚢胞(pancreatic cyst)
pp.91-105
発行日 2023年10月30日
Published Date 2023/10/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001470
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造影CTで肝内門脈周囲に認める帯状低吸収域であり,“periportal halo”ともよばれる(Fig.1–1)。門脈相で最も明瞭に描出されるが,非造影CTでも注意深く観察すれば同定可能である。肝内胆管拡張との区別を要するが,肝内胆管拡張は門脈の片側に認める帯状低吸収域であるのに対して,periportal collar signは門脈の両側に帯状低吸収域を認めるのが鑑別点である。組織学的にはグリソン鞘(門脈域)の炎症細胞浸潤やリンパ浮腫とされ,Table 1に示すようにさまざまな原因で観察される。非特異的な所見であり,ほかの画像所見や血液検査所見などと併せて原因を検索する必要がある。
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