特集2 夜間の画像診断体制 2023
序説
松本 純一
1
,
服部 貴行
2
1聖マリアンナ医科大学 救急医学 救急放射線部門
2地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立広尾病院 放射線科
pp.1049-1049
発行日 2023年9月26日
Published Date 2023/9/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001409
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救急搬送患者数は年々増加し,高齢者の占める割合は60%を超える。24時間継続しなければならない救急診療にあって,十分な体制で診療を行えないことは多く,特に夜間など,研修医や若手医師,または非専門家が診療を担当していることも少なくない。そうした状況では,比較的簡便に客観性の高い情報を提供してくれる画像への依存は高くなりがちで,比較的低い閾値で全身CTが撮られることが多くなったと感じる画像診断医も多いと思うが,この傾向は諸外国でも同じようである。人手あるいは能力不足も十分にありうる状況で,診療の質を担保し,同時に少しでも効率性高く,増え続ける需要に応えるためには,乱用と揶揄されかねない画像診断の「積極活用」は,もはや新しい診療方法といえるのかもしれないが,それに寄り添うことで,画像診断の位置付けがさらに高くなるとも考えられる。
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