学会を聞く
第52回日本関節病学会
久保 充彦
1
M. Kubo
1
1滋賀医科大学スポーツ・運動器科学共同研究講座
1Dept. of Sports and Musculoskeletal Medicine, Shiga University of Medical Science, Otsu
pp.94-95
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_94
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1.は じ め に
2024年7月19日(金)~20日(土)に,東京都のシェーンバッハ・サボーで第52回日本関節病学会が開催された.本学会は1973年に「リウマチ外科研究会」として設立され,1981年には「日本リウマチ・関節外科学会」,さらに2007年に「日本関節病学会」と名称が変更された.設立当初はリウマチに関する演題が多かったようであるが,近年では変形性関節症や再生医療など,幅広い分野の発表が行われている.各部位ごとに専門的な討論が行われる学会は数多くあるが,関節疾患を包括的に議論できる場は少なく,本学会はそのような点で非常に貴重な存在である.
2024年の本学会では,東京大学整形外科教授の田中栄先生が会長を務められた.テーマは「創」であり,「創造」,すなわち「イノベーションを起こす」という意味に加え,「新たな医療を構築する」という意志が込められていた.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響がほぼなくなり,本学会は完全な現地開催となった(図1).
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