私論
パラダイムシフト
猪瀬 弘之
1
1東京医科歯科大学大学院整形外傷外科治療開発学分野寄附講座准教授
pp.938-938
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_938
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ロシア連邦によるウクライナへの侵攻が2022年2月24日に開始された.当初は数日で首都キーウが陥落すると予想されていたものの,ゼレンスキー大統領の指導力および国民の奮闘や,欧米諸国の援助もあって,開始から2ヵ月を越えても終結する気配はなく,長期化の様相をみせている.ウクライナ側のソーシャルメディアを用いた情報戦の巧みさ,ジャベリンやドローンをはじめとする武器の進歩には驚かされた.特に,戦車の破壊が習熟を要しない移動型のミサイルで可能であるということは,費用対効果の面を考慮すればパラダイムシフトのようなものといえるのではないだろうか.
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