Japanese
English
連載 専門医のための症例問題トレーニング
小児整形外科疾患
Pediatric orthopaedic disorders
高木 岳彦
1
T. Takagi
1
1国立成育医療研究センター整形外科
1Div. of Orthop. Surg., Dept. of Surgical Specialties, National Center for Child Health and Development, Tokyo
キーワード:
cubitus varus deformity
,
tardy ulnar nerve palsy
,
osteotomy
Keyword:
cubitus varus deformity
,
tardy ulnar nerve palsy
,
osteotomy
pp.75-80
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_75
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症 例.12歳,男.
主 訴:左手のしびれ.
家族歴:特記すべきことはない.
既往歴:5歳時の左上腕骨顆上骨折に対し近医で保存的治療を行った.
現病歴:5歳時の骨折後,左肘の変形が気になっていたが,特に生活に支障をきたさなかったため様子をみていた.4ヵ月ほど前(12歳)より左手のしびれが出現し,それが徐々に増強傾向にあったため,当科を受診した.
初診時身体所見:肘関節外観所見(図1)を示す.左肘関節は内反傾向を示し,carrying angleは右0°に対し左−15°であった.握力は右31kg,左19kg.左環指尺側と小指に知覚障害・しびれを認め,左肘関節内側に同部に放散するTinel徴候を認めた.左肘関節を屈曲位にするとしびれは増強した.手指外転筋力が右に比べ左で低下していた.
初診時画像所見:肘関節単純X線正面像(図2)を示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2022