Japanese
English
特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅵ.人工知能(AI),深層学習
3.人工知能を用いた脊椎脊髄疾患の診断
Diagnostic imaging of spinal pathologies using artificial intelligence
牧 聡
1
,
三浦 正敬
1
,
依田 隆史
2
,
折田 純久
1
,
古矢 丈雄
1
,
大鳥 精司
1
S. Maki
1
,
M. Miura
1
,
T. Yoda
2
,
S. Orita
1
,
T. Furuya
1
,
S. Ohtori
1
1千葉大学大学院整形外科
2千葉大学附属病院放射線部
1Dept. of Orthop. Surg., Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba
キーワード:
artificial intelligence
,
deep learning
,
imaging
,
spine
Keyword:
artificial intelligence
,
deep learning
,
imaging
,
spine
pp.711-714
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_711
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は じ め に
人工知能(AI)は,深層学習の普及により急速に発展を続けており,深層学習はコンピュータビジョンでもっとも有用な機械学習方法となった.畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に基づく深層学習アプローチは,医用画像を含むさまざまな分野で注目されている.従来の機械学習では,ヒトの作業による特徴抽出が必要であったが,CNNは,畳み込み層,プーリング層,全結合層などの複数のブロックを使用し,バックプロパゲーションを通じてデータから自動的に学習するような構造になっている.近年,脊髄領域でのCNNに関する研究の報告は徐々に増えてきている.本稿では,AIを応用し脊椎疾患を診断する研究を行ったなかで,① 神経鞘腫と髄膜腫の鑑別の区別,② 骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)と転移性脊椎腫瘍による病的椎体骨折(MVF)との鑑別,③ 頚椎後縦靱帯骨化症(OPLL)と頚椎症と正常例の鑑別について紹介し,AIの今後の課題と展望を述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2022