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論説
奈良県における高校野球メディカルサポート
-――新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前の5年間のまとめ
High school baseball medical support in Nara Prefecture:summary of five years before coronavirus disease 2019
江川 琢也
1
,
笠次 良爾
2
,
井上 良太
3
,
花川 忠則
4
,
岡田 彰史
5
,
田中 康仁
6
T. Egawa
1
,
R. Kasanami
2
,
R. Inoue
3
,
T. Hanakawa
4
,
A. Okada
5
,
Y. Tanaka
6
1岡波総合病院整形外科
2奈良教育大学教育学部保健体育講座
3奈良県立医科大学附属病院医療技術センターリハビリテーション係
4友喜苑リハビリテーション科
5奈良県総合医療センターリハビリテーション科
6奈良県立医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Okanami General Hospital, Iga
キーワード:
high school baseball
,
medical support
Keyword:
high school baseball
,
medical support
pp.1025-1027
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1025
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は じ め に
高校野球における傷害予防の取り組みは,1993年の夏の甲子園大会において投手の肩・肘関節の実態が調査されたことに始まる.その後,1995年から春と夏の甲子園大会においてメディカルサポートが開始された1).奈良県においては1999年から夏の大会のベスト8以降の試合のサポートを開始し,2008年からは夏の大会のベスト16以降の試合に対象を広げ,2009年からは春夏秋すべての奈良大会を1回戦からサポートしている.われわれは2009~2014年のサポートのデータをまとめ,論文とした2).そのなかで傷害内容はオーバーユースが37%ともっとも多かったが,具体的な傷害名を調査できていなかった.そこで2015年より問診票を改訂し,具体的な傷害名を調査するように変更した.2020年に,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため春の奈良大会は中止となった.夏以降奈良大会は再開されたが,COVID-19拡大防止対策のためサポート内容は大幅に変更となった.そこで,COVID-19流行前の2015~2019年のデータをまとめ検討したので報告する.
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