Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
外傷性疾患(スポーツを含む)
Traumatic disorder
高橋 恒存
1
,
竹下 克志
2
T. Takahashi
1
,
K. Takeshita
2
1石橋総合病院整形外科
2自治医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Ishibashi General Hospital, Shimotsuke
キーワード:
ACL
,
arthroscopy
,
avulsion fracture
,
fixation
Keyword:
ACL
,
arthroscopy
,
avulsion fracture
,
fixation
pp.1393-1398
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_1393
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症 例.28歳,男.
主 訴:左膝関節痛と階段昇降時不安定感.
既往歴:特記すべきことはない.
現病歴:当院初診5ヵ月前にバイク運転中の自損事故で受傷した.時速60km/時で走行中にガードレールに衝突し,15m程度弾き飛ばされた.他院救命救急センターに救急車で搬送され,全身精査を行い,全身打撲と左腓骨近位部骨折の診断で加療された.退院後,階段昇降時の左膝関節痛やジョギング時の膝関節の不安定感を主訴に紹介され受診した.
身体所見:外来受診時,歩行時に著明な逃避性跛行はなかった.膝関節は外観上正常で腫脹,疼痛,熱感を認めなかった.可動域は伸展0°,屈曲140°であり左右差はなかった.Lachman testではエンドポイントが不明瞭かつ健側と比較して脛骨の大腿骨に対する前方移動が大きかった.Pivot shift testでは明らかな腓骨頭の脱臼を認めなかったが,自覚的不安定感を訴えた.McMurray testは陰性であった.受診時Lysholm score 87点であった.
画像所見:当院初診時の単純X線像(図1)ならびにMRI(図2)を示す.
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