学会を聞く
第45回日本骨折治療学会
川前 恵史
1
,
伊藤 雅之
1
Y. Kawamae
1
,
M. Ito
1
1会津中央病院外傷再建センター
1Traumatology and Reconstructive Surgery Center, Aizu Chuo Hospital, Aizuwakamatsu
pp.1327-1329
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1327
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1.は じ め に
本学会は第45回を迎え,2019年6月28日(金)~29日(土)に福岡国際会議場および福岡サンパレスで久留米大学の白濱正博会長のもと開催された.福岡での開催は4回目で2,000名を越える参加者が集まり,日常診療や手術における技術,経験から得た知識,失敗から学んだ成功など活発な討論や講演がなされ,最後まで盛況であった.本会のテーマは「美と機能」であり,理論的骨接合術による標準的で安全・確実な骨折治療による美しい骨折治療と早期機能回復による日常生活への復帰という整形外科医の目標が込められたものであった.全10会場で行われた本会は,学会直前クイックレビューに始まり,会長講演,2題のAO Trauma seminarに加えて,招待講演6題,教育講演6題,シンポジウム6題,パネルディスカッション3題,ビデオセッション3題,さらに多くの主題,一般演題の講演が行われた.学会直前クイックレビューでは,若手外傷外科医らによる学術的情報も交えたJoin Trauma報告が行われ,朝から白熱した討論で学会が始まった.本学会での発表数は年々増加し,学会の規模も大きくなってきており,標準的な骨折治療への重要性と関心が高まっていることがうかがえる.
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