特集 急性中毒の初期診療と管理―内科医が読んでおきたい診断・治療のケース集
扉
喜屋武 玲子
1
1埼玉医科大学 臨床中毒科
pp.986-987
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_986
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「原因不明の意識障害」「治療に反応しないショック」.内科医の皆様が日常的に直面するこれらの問題には,もしかしたら『中毒』という答えが隠されているかもしれない.典型的な摂取歴や特徴的な臨床症候から原因物質を明確に同定できる場合もあるが,実臨床では原因が不明のまま急性の全身状態変化として発症することも少なくない.意識障害,呼吸不全,循環動態の破綻,代謝異常など説明困難な症候の背後に中毒が潜んでいることも多く,初期段階でこれらを念頭に置くことが診療上きわめて重要となる.

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