特集 性感染症
[Chapter 2] 性感染症各論
[月単位で翌月の初日に届出] HPV感染症
藤村 正樹
1
1水戸赤十字病院 産婦人科
キーワード:
尖圭コンジローマ
,
high–riskヒトパピローマウイルス(HR–HPV)
,
子宮頸部上皮内新生物(CIN)
,
扁平上皮内病変(SIL)
Keyword:
尖圭コンジローマ
,
high–riskヒトパピローマウイルス(HR–HPV)
,
子宮頸部上皮内新生物(CIN)
,
扁平上皮内病変(SIL)
pp.95-101
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_95
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★★ヒトパピローマウイルス(HPV)は正二十面体の正多面体を形成する径約50nmの2本鎖環状DNAを有するウイルスである.
★★★HPVには子宮頸がんを引き起こしやすいhigh–risk HPV(HR–HPV)と,そうではないlow–risk HPV(LR–HPV)がある.
★★★日本人ではHR–HPVとしてHPV16,18,31,33,35,45,52,58型が知られており,LR–HPVとしては尖圭コンジローマの原因となるHPV6,11型が知られている.
★★★HR–HPVは主に性行為を介して感染するが,感染細胞の多くは宿主の免疫系によって排除される.しかし,ごく一部は排除されずがん化の方向へ向かう.
★★★HR–HPV感染細胞の排除には全身の免疫状態が大きな役割を果たす.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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