特集 在宅医療は何のために存在するのか―これからの在宅医療を見据えて
[Chapter 5] 在宅医療のバリエーション
急性期在宅医療(Hospital at home・在宅入院)
宮本 雄気
1,2
1京都府立医科大学 救急医療学教室
2医療法人双樹会 よしき往診クリニック
キーワード:
Hospital at home
,
急性期在宅医療
,
在宅入院
Keyword:
Hospital at home
,
急性期在宅医療
,
在宅入院
pp.473-478
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_473
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▪「在宅で病院と同等のレベルの急性期医療を提供する」医療モデルのことを “Hospital at home(HaH:在宅入院)” とよぶ.
▪HaHは “House call”(単回往診)と比較して,「継続性」「多職種連携」という点で異なる.
▪HaHは「入院回避型HaH」「早期退院型HaH」に大別できる.
▪HaHはすでに諸外国で広く実践されており,現在までにメタアナリシスを含め多くのエビデンスが示されている.
▪これらのエビデンスから,HaHの実装・普及は今後本邦が直面する高齢者人口増加や労働人口減少に伴う医療需給バランスの崩壊を改善する可能性がある.
▪しかし本邦でHaHを普及させるには,本邦の医療システムに応じた改良が必要である.
▪さらにHaHの広い普及には診療報酬の新設が必要となるが,制度の抜け穴を利用したような「診療報酬の悪用・濫用」のない制度設計が重要となる.
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