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投稿 事例
未成年後見制度を利用することを選択した胃がん終末期の母親の事例
A case of a mother with terminal cancer who utilized a guardianship for minors
飯田 智哉
1
,
門脇 睦子
2
,
山崎 なな
3
,
平山 なつ美
4
,
佐藤 正法
4
T. Iida
1
,
A. Kadowaki
2
,
N. Yamazaki
3
,
N. Hirayama
4
,
M. Sato
4
1医療法人社団平郁会 札幌在宅クリニックそよ風
2医療法人社団平郁会 訪問看護ステーションそよ風
3医療法人社団平郁会 居宅介護支援事業所そよ風
4社会医療法人北楡会 札幌北楡病院
pp.1385-1388
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1385
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は じ め に 成年後見制度とは,認知症や知的障害などにより,本人の意思能力が低い状態がある程度の期間続いている場合に,その判断を他の者が補うことによって,本人を法律的に支援するための制度を指し1),主に高齢者を対象とした在宅医療を行う者にとっては,日常遭遇することが多い制度である.一方で,未成年後見制度とは,親権者の死亡・行方不明などにより親権者が不在となった場合に,監護・教育・財産管理などを目的に後見人を選任し,未成年者を保護する制度であるが2),成年後見制度と比べると該当事例は少なく,広く世に浸透しているとは言いがたい.今回,未成年の子ども達を残すことになる胃がん終末期の母親が,未成年後見制度を利用することを選択したまれな事例を経験したため報告する.なお,未成年後見人より本事例報告に関する同意を得ており,開示すべき利益相反は存在しない.
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