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第6章 代謝系に作用する薬剤
[脂質異常症治療薬]
スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)
梶波 康二
1
,
正木 美遥
1
1金沢医科大学 医学部循環器内科学
pp.857-862
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_857
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・スタチンは肝臓のコレステロール生合成を拮抗的に阻害し,肝細胞LDLレセプター活性増加を介して血中LDL-Cを低下させる.
・スタチンは狭心症や心筋梗塞など粥状動脈硬化症を基盤とする疾患(動脈硬化性心血管疾患(ASCVD))予防に欠かせない薬剤である.
・実臨床ではスタチンの服薬アドヒアランスは十分ではない.
・服薬関連有害事象の中心は筋障害であり,軽度の筋症状を理由に服用困難と判定されることが少なくない.
・スタチン服用継続困難な状態「スタチン不耐」をASCVD予防における「残余リスク」と認識して適切に対処すべきである.
© Nankodo Co., Ltd., 2023