特集 心エコー 傾向と対策―ケースで学ぶ! 実地医家がおさえておきたい診断・評価法
[Chapter 3] ケースで学ぶ! 心エコーの傾向と対策
A.心エコーで診断する基本的疾患
肺高血圧症
佐藤 希美
1
,
石津 智子
1
1筑波大学 医学医療系循環器内科
キーワード:
三尖弁逆流速度(TRV)
,
右室拡大
,
収縮期優位の心室中隔扁平化
,
左室圧排所見
,
mid-systolic notch
Keyword:
三尖弁逆流速度(TRV)
,
右室拡大
,
収縮期優位の心室中隔扁平化
,
左室圧排所見
,
mid-systolic notch
pp.244-248
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_244
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▪労作時息切れなど肺高血圧症(PH)が疑われる症例では,三尖弁逆流速度(TRV)を評価し,>2.8m/秒であればほかのPHを示唆する所見を評価する.
▪右室拡大,収縮期優位の心室中隔扁平化・左室圧排も典型的なPHで認められる所見である.
▪右室流出路血流のmid-systolic notchの出現もPHを示唆する.
▪三尖弁逆流(TR)が乏しい場合や良好な血流波形が得られない場合には,肺動脈弁逆流最大血流速度,右房拡大,右房圧上昇,肺動脈拡大,右心機能低下などのほかの所見から総合的に判断する.
© Nankodo Co., Ltd., 2023