特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第1章:循環器
新しい心不全治療薬が次々と登場していますが,心不全のどのステージから使用するべきでしょうか?
白石 泰之
1
1慶應義塾大学医学部 循環器内科
pp.342-344
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_342
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お答えします 個々の薬剤でまだエビデンスが出揃っていない部分もありますが,SGLT2阻害薬は心不全ステージA以降,ARNI・ivabradine・vericiguatはステージC以降で効果があると報告されています.SGLT2阻害薬は,器質的な心疾患のない,厳密には心不全ではない時期から心不全の発症予防の効果が期待できます.一方,その他の薬剤に関しては,症候性心不全(ステージC以降)の患者において心血管死や心不全増悪入院の減少効果などが期待できます.
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