Japanese
English
投稿 症例
機能性卵巣甲状腺腫とBasedow病を同時期に診断し得た1例
Simultaneous Diagnosis of Functioning Struma Ovarii and Graves’ Disease
磯部 さやか
1
,
嶋崎 枝里
1
,
細川 忠嗣
1
,
一條 昌志
1
,
土屋 恭一郎
1
S. Isobe
1
,
E. Shimazaki
1
,
T. Hosokawa
1
,
M. Ichijo
1
,
K. Tsuchiya
1
1山梨大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科
pp.941-946
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_941
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に 卵巣甲状腺腫は全卵巣腫瘍の1.0%以下,奇形腫の2~4%にみられるまれな疾患であり,機能性を有し甲状腺機能亢進症を呈する頻度はさらに低い.Basedow病と卵巣甲状腺腫の合併はまれであり,甲状腺に対する治療不応性から卵巣甲状腺腫の存在が明らかになることが多く,Basedow病と卵巣甲状腺腫が同時期に診断された例は乏しい.今回われわれは,放射性ヨウ素(123I)シンチグラフィおよび卵巣腫瘍組織の病理所見より,機能性卵巣甲状腺腫とBasedow病を同時期に診断し得た1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021