特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第8章:神 経
Parkinson病の運動症状は氷山の一角で,ほかに多彩な非運動症状が存在する
小林 俊輔
1
1帝京大学神経内科学講座
キーワード:
Parkinson病
,
αシヌクレイン
,
レム睡眠行動異常
,
アパシー
Keyword:
Parkinson病
,
αシヌクレイン
,
レム睡眠行動異常
,
アパシー
pp.646-648
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_646
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Parkinson病(Parkinson’s disease:PD)は筋強剛,無動,振戦,姿勢反射障害を4大徴候とする神経変性疾患である.これらの運動症状が症例によりさまざまな組み合わせで出現することから,PDの臨床型は無動・固縮型,振戦優位型,すくみ足型などに分類されることもある.しかし近年ではこれらの運動症状のほかに,多彩な非運動症状を合併することが広く認知されており,国際パーキンソン病・運動障害学会(International Parkinson and Movement Disorders Society:MDS)のPD診断基準では非運動症状がないのはred flagであるとさえされている1).本稿ではPDの代表的な非運動症状についてその病態とともに概説する.
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