特集 COVID-19に正しく立ち向かうために
COVID-19の病態および症状
肺外病変の病態・症状
田中 良明
1
1結核予防会複十字病院呼吸器センター内科
キーワード:
COVID-19肺外症状
,
細胞傷害
,
宿主免疫
,
血管内皮傷害
Keyword:
COVID-19肺外症状
,
細胞傷害
,
宿主免疫
,
血管内皮傷害
pp.47-51
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_47
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪COVID-19ではさまざまな肺外症状を呈することが報告されている.
▪ウイルスが標的の細胞を直接傷害して生じる可能性が高いものから,宿主免疫の影響,さらには血管内皮細胞傷害の結果生じる臓器障害など複数の機序が想定されている.
▪肺外症状としては,COVID-19の症状で比較的特異度が高いとされている味覚・嗅覚障害,凍瘡様の皮疹や斑状丘疹に代表される皮膚症状,下痢などの消化器症状,一般的なウイルス感染でみられる頭痛・めまいから意識障害・脳卒中までみられる精神神経症状,心筋障害などの心血管障害,過剰な自然免疫の賦活化によるとされるmulti-system inflammatory syndrome in childrenなどがある.
© Nankodo Co., Ltd., 2021