特集 高齢者における循環器診療
高齢者における代表的循環器疾患とその治療
高血圧症
岸 拓弥
1
1国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科
キーワード:
高血圧症
,
高齢者
,
ガイドライン
Keyword:
高血圧症
,
高齢者
,
ガイドライン
pp.891-894
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_891
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Summary
▪高齢高血圧症における非薬物療法は,QOLに配慮して個々に方針を決定する.
▪薬物治療の開始基準は原則140/90mmHg以上であるが,75歳以上で収縮期血圧140~149mmHgや自力での外来通院不能な場合は個別に判断する.
▪降圧目標は,忍容性があれば原則として65~74歳は130/80mmHg未満,75歳以上は140/90mmHg未満である.
▪併存疾患などによって一般に降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合,75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHg未満を目指すが,症例によって降圧目標や降圧スピードを個別に判断する必要がある.
▪脱水,摂食量低下,生活環境変化などに伴い減薬や薬剤中止が必要な場合もある.
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