特集 輸血2018―限りある資源を安全に,有効に活用するために
Overview:しっかりと準備すれば輸血は怖くない
輸血に関連する検査の紹介
-ABO型判定からクロスマッチまで
小野 智
1
,
高野 希美
1
,
川畑 絹代
1
,
池田 和彦
1,2
Satoshi ONO
1
,
Nozomi TAKANO
1
,
Kinuyo KAWABATA
1
,
Kazuhiko IKEDA
1,2
1福島県立医科大学附属病院輸血・移植免疫部
2福島県立医科大学医学部輸血・移植免疫学講座
キーワード:
ABO血液型検査
,
RhD血液型検査
,
不規則抗体検査
,
交差適合試験
Keyword:
ABO血液型検査
,
RhD血液型検査
,
不規則抗体検査
,
交差適合試験
pp.711-716
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_711
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Summary
▪安全な輸血療法を行うためには,血液型検査や不規則抗体検査,交差適合試験などの輸血関連検査が必要である.それらの目的は,ABOまたはその他の血液型不適合輸血による溶血性輸血反応の防止である.
▪過誤によるABO不適合輸血を予防するためには,患者のABO血液型を異なる時点で採血された2検体で2度検査することにより確定することが重要である.
▪輸血の実施に際し,輸血前検査としてABO・RhD血液型検査と不規則抗体検査を実施する.次に新たに採血された検体でABO・RhD血液型検査を実施し,前回検査結果と同じ場合に患者血液型を確定する.
▪赤血球輸血の場合は,交差適合試験を実施して適合を確認する必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2018