特集 ここまできた循環器領域の低侵襲治療
不整脈治療も低侵襲化へ
肺静脈隔離術の発展と低侵襲化
西村 卓郎
1
,
沖重 薫
1
Takuro NISHIMURA
1
,
Kaoru OKISHIGE
1
1横浜市立みなと赤十字病院心臓内科
キーワード:
心房細動
,
肺静脈隔離術
,
高周波カテーテル
,
contact force
,
クライオバルーン
,
3Dマッピングシステム
Keyword:
心房細動
,
肺静脈隔離術
,
高周波カテーテル
,
contact force
,
クライオバルーン
,
3Dマッピングシステム
pp.297-301
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_297
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Summary
▪3Dマッピングシステムの発達により,電気的肺静脈隔離術(PVI)の透視時間,放射線被曝量を大幅に低下させることができる.最新の機器では,撮影した透視画像をループ再生し,術中に3Dマップやカテーテルのリアルタイムな動きと合成することで,あたかも透視画像をみているようにカテーテルを動かすことができる.
▪カテーテルが心筋に接触している圧力(contact force),方向(contact force vector)がリアルタイムに測定できるカテーテルが使用できるようになり,これによってもPVIの手技時間,透視時間を減少させ,カテーテルによる心筋穿孔のリスクは有意に低下した.
▪本邦の市場には2014年からクライオバルーンが登場したが,これまでのpoint-by-pointアブレーション法と比較すると1本の肺静脈を一気に全周性に隔離することができるため手技時間は大幅に減少した.
© Nankodo Co., Ltd., 2018