まい・てくにっく
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)における完全房室ブロック回避のコツ
島村 和男
1
,
松浦 馨
2
1大阪大学心臓血管外科
2千葉大学心臓血管外科
pp.210-211
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu76_210
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経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)後の伝導系障害(CD)発生を回避するためには,まず術前評価でリスク評価を行うことが重要である.既存の伝導系障害[右脚ブロック,左脚ブロック]がもっとも重要な因子であり,さらに膜性中隔(MS)の下縁を刺激伝導路左脚が穿通し中隔左室側を走行することから(図1),MS長が短い症例(<5 mm)ではデバイス留置による物理的ストレスでCD発生リスクが上昇することが知られている.その他,TAVR手技で伝導路に対する物理的ストレスを与えうる解剖学的要因として,左室流出路/弁輪部の高度石灰化や中隔肥厚が列挙される(図1).
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